7.アルデヒド類
参考文献:室井要他:Bull. Chem. Soc. Japan, 38,1176 (1965). 直接滴定ができる物質例: 次の不活性カルボニル化合物は一般用脱水溶剤に試料を溶かして直接測定できます。 |
[測定例](1) 容量滴定法使用する試薬: カールフィッシャー SS-Z(又はSS)
[注]脱水溶剤KTXはカールフィッシャー試薬SS-Zとの、脱水溶剤CPはカールフィッシャー試薬SSとの組み合わせでご使用下さい。
アセトアルデヒドは妨害反応が激しいので、ピリジン・二酸化硫黄を含まない脱水溶剤PPを用い次の操作方法により行います。 水分の多いアセトアルデヒドは試料採取量0.2mlでも測定できますが、約0.2%以下の微量水分の測定には、この方法は試料採取量が少なすぎて適しません。従って微量水分を測定する場合は、図の装置を用い脱水溶剤PP 5mlに試料5〜10mlを加え、試料を乾燥窒素で揮散させながら滴定します。
1)試料採取方法予めよく乾燥した注射器(容積5〜10ml、針の長さ約10cm)の針の先にシリコンゴムの小片をつけ、乾燥ポリエチレンの袋に入れて冷蔵庫に保存します。次によく冷えた注射器と、予め冷蔵庫に保存した試料容器(容器には試料採取用の金属ストッパーをつけておく)を取り出し、容器の金属ストッパーに注射器を差し込んで試料を取り、注射器内を2回試料で洗い、3回目に試料を5〜10ml取ります。
2)滴定法 図の滴定フラスコ(容積約50ml)に脱水溶剤PP
5mlを入れて、20〜25℃の水浴につけます。Eの3方コックから約0.9l/minの流速で乾燥窒素を滴定フラスコに通しながら、カールフィッシャー試薬SSを終点まで滴下します。脱水溶剤PPのかき混ぜと窒素の送入を止め、三方コックEの一方の口から注射器を差し込み、針の先を脱水溶剤PPの液面につけて、素早く試料を注入します。脱水溶剤PPのかき混ぜと窒素の送入を開始すると同時にカールフィッシャー試薬SSで、蒸発するアセトアルデヒドを追い出しながら、終点まで滴定します。
実施例:
[注]カールフィッシャー試薬の力価:3.00mg/ml
(2) 電量滴定法使用する試薬: アクアミクロンAKX 100ml
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