電量滴定法
1.一般試料
アクアミクロン™ AX/CXU
アクアミクロン™ AS/CXU
■ポイント
- 通常はAX、CXUを使用。
- AXでは溶解しにくい試料を特に溶解させたい場合にはASを使用。
またはAXに2割程度のクロロホルムを添加して使用。
■試薬の交換時期の目安
- AX(AS)100mLが、試料の添加により150mL程度まで増加した場合。
- CXUが濃い褐色に着色、またはバックグラウンドの下がりが悪い場合。
- AX(AS)100mLあたり、水の測定の積算が800mgを超えた場合。
- CXU5mLあたり、水の測定の積算が150mgを超えた場合。
- 測定時間が長くなった場合。
電量滴定法
2.アミン類
アクアミクロン™ AX+サリチル酸/CXU
■ポイント
- pKa8~9以上の強塩基性アミン類の測定には、陽極液のpH調整のためサリチル酸を添加。
- サリチル酸10gを電解セルに入れ、AXを100mL加えて溶解。
- サリチル酸10gは約70mmol
→アミン70mmol相当まで連続して測定可能。
電量滴定法
3.ケトン類・低級カルボン酸
アクアミクロン™ AKX/CXU
■ポイント
- バックグランドの下がりが悪い、測定時間が長いなどの不具合時には、検出電極の汚染の可能性有り。(→紙ワイパー等で軽く拭く)
- 固体のケトンは妨害反応(ケタール反応)が起きにくいため、一般用のAXで測定可能。
■試薬の交換時期の目安
- 試料の添加により測定時間が長くなったり、バックグランドの下がりが悪くなったりした場合。
- CXUが濃い褐色に着色した場合。
- AKX100mLあたり、水の測定の積算が300mgを超えた場合。
- CXU5mLあたり、水の測定の積算が100mgを超えた場合。
電量滴定法
4.固体・紛体(水分気化法)
アクアミクロン™ AX/CXU
■ポイント
- 水分気化法には通常、AXを150~180mL、CXUを10mL使用。
- 試料から気化する成分にケトン類が含まれる場合は、AKXを使用。
- 長時間、気化装置を使用するとAXの液量が減少(メタノールの揮発)
→市販のメタノールで補充
■試薬の交換時期の目安
- 測定時間が長くなったり、バックグランドの下がりが悪くなったりした場合。
- 試薬の水分測定可能量は1.一般試料を参照。
容量滴定法
5.一般試料
SS-Z/GEX
SS/MS
■ポイント
- 脱水溶剤GEX(MS)は通常、約50mL使用。(日東精工アナリテック(株)水分測定装置の場合)
- 滴定剤SS-Z(SS)の力価を求める必要がある。
→アクアミクロン™ 水標準液10mgを使用するなど。
■試薬の交換時期の目安
- 脱水溶剤50mLが、滴定剤SS-Z(SS)及び試料の添加により150mL程度まで増加した場合。(一般用の場合)
容量滴定法
6.アミン類
SS-Z/GEX
+サリチル酸
SS/MS
+サリチル酸
■ポイント
- pKa8~9以上の強塩基性アミン類の測定には、滴定溶剤のpH調整のためサリチル酸を添加。
- サリチル酸10gを滴定フラスコに入れ、脱水溶剤を50mL加えて溶解。
- サリチル酸10gは約70mmol。
→アミン70mmol相当まで連続して測定可能。
容量滴定法
7.石油製品・油類
SS-Z/OLX
SS/CM
■ポイント
- 試料によって完全には溶解しない場合もあるが、分散の状態でメタノールに抽出されるので測定可能。
- 油脂類には従来品のOLII(クロロホルムを含む)をご使用ください。
■廃液時の注意
- CM、OLIIはクロロホルムを含みます。
容量滴定法
8.糖類・調味料
SS-Z/SU
SS/FM
■ポイント
- 溶解しにくい試料の場合、SU(FM)を40℃に加温する方法もあり。
(別売 マントルヒーター、専用滴定フラスコなどが必要) - チョコレートなど油分を多く含む場合は、SU(FM)に1割程度のクロロホルムの添加も有効。
- SU(FM)の場合、はじめのうち回収率が低いことがある。
- SS-Z(SS)の力価は一般用で求めても可。
- 水5~10μLの測定を行い、回収率を確認してから試料の測定に。
容量滴定法
9.ケトン類
SS-Z/KTX
SS/CP
■ポイント
- ケトン用の脱水溶剤は、ピリジンフリー・クロルフリータイプとピリジンタイプとの互換性が無い。
→必ず同じタイプ(SS-ZとKTX、またはSSとCP)の組み合せで。
(一般用、油類用、糖類用の脱水溶剤は相互使用が可能) - 固体のケトンは妨害反応(ケタール反応)が起きにくいため、一般の脱水溶剤で測定可能。
■廃液時の注意
- KTXはクロロホルムを含みません。
容量滴定法
10.アルデヒド
SS/PP
■ポイント
- アルデヒドは妨害反応を起こしやすい。
- 妨害反応を抑えるため、試料量はなるべく少なめに。
- SS(ピリジンタイプ)シリーズのみの品揃え。
容量滴定法
11.固体・粉体(水分気化法)
SS-Z/GEX+PG
SS/MS+PG
■ポイント
- 水分気化法には溶剤を約100~120mL使用。
- 吹き込み管の詰まり防止および揮発を抑えるため、GEX(MS)に市販のプロピレングリコール(PG)を3:1の割合で加える。
→例:GEX(MS)約75mL、PG約25mL 計100mLなど
■試薬の交換時期の目安
- 脱水溶剤が、滴定剤SS-Z(SS)及び試料の添加により150mL程度まで増加した場合。
12.その他
- その他、KF法より他の方法が適している場合や、前ページのフローチャートに当てはまらない場合もある。
- ご不明な点などございましたら、個別にお問い合わせをお願いいたします。
日東精工アナリテック株式会社 アクアミクロン担当
TEL : 046-278-0052
FAX : 046-278-0053
mcckf@cc.m-kagaku.co.jp